天高工房

キーキャップに印字して遊んだり電子工作して遊んだりしたことを書くかもしれません。

ADKB96が発売したのでキーマップの話をする

前書き

ビットトレードワンからErgo42、そしてADKB96が発売することが決定しました。

bit-trade-one.co.jp

まだ正式には公表されていないようですが、JPキーボードなキーマップを想定しているようです*1ファームウェアはQMKです。

discordapp.com

単層で使えるような想定だそうです。自分でレイヤーを作成し、色々割り当てることによって、より楽しい体験が得られることでしょう。

config.qmk.fm

この記事について

この記事は「フルキーボードやレンキーレス、60%を使っている人間がOrtholinearに緩やかな移行をするための記事」です。

現在私はXD75*2でJPキーボードなキーマップを使って利用しています。「緩やかな移行」を求めて色々やったので、よりよい体験の提案ができると考えました。

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2018年に使っていたキーボード(左上の上、http://romly.com/archives/2018/08/mft2018_report.htmlより)

逆に「俺は気合いで乗り切るんだ!」という人や、すでにOrtholinearに慣れている人は読んでもあまりいいことがないと思います。

知っておくべき同系統のキーボード

XD75と、Atomicを知っておくべきです。

Atomic

PlanckやPreonicのOLKBが過去に販売していたキーボードです。販売されなくなった理由は不明です。

github.com

特徴は、見ての通り5x15のOrtholinearがベースになっていることです。最下段は6.25uスペースを使うために、1.25u x3 +1u x5になっていますね。

XD75

XD75自体は、Preonicの間に3列追加したようなレイアウトが想定されているようです。専用アルミケース・ソケット基板で手に入ることから所持している人は実は多いです。

github.com

Atomicがなくなってしまったからか、Atomic_styleという名前のキーマップが定義されています。

KPRepublicで全実装かつソケットの基板XD75reと、専用アルミケースが用意されているためはんだ付けを一切せずに、ドライバーとキャップ・スイッチプラーがあれば組み立てて利用できる手軽なキーボードです。

Ortholinear60%(Atomic Style Keymap)で知っておくべきこと

ZはAの下にない

一般的なキーボードではAの下にZはありません。そこにはShiftがあります。 厳密には、Aの真下やや左にShiftがあって、その右にZがある、といった感じです。

一方で、OrtholinearではZはAの真下にあります。

Ortholinearに移行したときのミスタイプで最も違和感が強いのがこの違いだと思います。なので、思い切って左Shiftを一つ多くして、代わりに右Shiftを一つ削ってください。これだけで、少しの違和感で打鍵することができるでしょう。

慣れてきたら、左Shiftを一つ削って、完全左右対称なOrtholinearにするとほかのOrtholinearに移行しやすくなると思います。

数字はお好きなように

アルファベットとは逆に数字キーはどうでもいいと思います。なぜなら基本的に届かないからです。

ADKB96ではQの上に2を置いていますが、1にして問題ないのではないかと思います。

レイヤーを定義するならば、Q行に1から0まで割り当ててしまうとよいと思います。これならばホームポジションから確実に届きます。

その他、自由に配置できるので、例えば8642013579といった配置もよいでしょう。20が打ちやすいので西暦年が打ちやすいです。何言ってんだお前、と言われるかもしれませんが、QWERTY配列でIとOが右上にあるのは実はだいたい同じ理由です*3

親指は6キーまで使える

普段親指をどんな感じで使っていますか? 意識してみると、少なくともスペースキーを叩くときは同じ指で同じ位置を叩いていると思います。

片方の親指は1u幅であれば大体3キーまで判別、利用できます。デフォルト配列ではスペースキーが中央からずれています。この状態だと、左手はスペース3キー、右手はスペース、変換、カタカナひらがなの3キーになります。

おそらく4キーあるスペースのうち1キーしか使われることはないので、使われないことを確認したらほかのキーを突っ込みましょう。EnterやBackSpaceがおすすめです。かな打ちをしないのであれば、カタカナひらがなを削って位置を中央にずらしてもよいかもしれないし、半角全角あたりを持ってきてもいいかもしれません。

邪魔なキーはどければいい、必要なキーは差し込めばいい

親の仇のように嫌われているキーといえばCapsLockです。ゲーマーにはWindowsキーもあるでしょうか。邪魔ならば、デフォルトレイヤーから消し去ってしまえばよいのです。ただし、たまーにつかうことがあるので、裏レイヤーに入れておくと平和です。

私の場合、何故かCapsLockの位置にEscがいます。私個人は使う頻度が高いので、とても満足しています。また、PrintScreenを押したい時がたまにあるので、裏レイヤーのBackSpaceの位置に置いています。

ファンクションキーも、裏レイヤーの数字位置にいれていますね。アルファベット位置まで下げてきてもよい気がしていますが、記号とかもうちょっと優先度高いキーがあるのでどう折り合いつけようかなぁと考えています。

「最初から自由にしてよい」となるとどう動くかとても悩みますが、ある程度地続きの指針が用意されている状況だと比較的移行が用意だと思います。これを機に60%Ortholinear(もしくは75%?なADKB96)から始めてみてはいかがでしょうか。

*1:SMKJにいらっしゃったので、質問したら返答もらえた

*2:厳密にはXD75re

*3:ファミコンのように収録できる文字数に制限があったので、形状が似た文字はまとめられていた。この場合は1とI、0とO。数字単独は2から9までしかなかった

Tester4x4 ビルドガイド(Work in progress)

技術書典6で販売した、Tester4x4のビルドガイドです。

ひとまず最小限だけ書きます。

ファームウェア

残念ながらまだQMKにマージされていないので以下のリポジトリのtester4x4ブランチあります。tester4x4という名前です。

github.com

部品調達

ほとんどの部品は遊舎工房で揃います。

リセットスイッチ用のタクトスイッチは最近私のキットで採用されてるやつです。たぶんaitendoで買えます(以下のURL)。パッドを十分に長くしてあるので難しくないでしょう。

www.aitendo.com

スイッチはすべてKailhブランド想定です。

X-Switchは現在Kailhストアでしか買えません。スイッチは12.8ドルで10個単位2種類、キーキャップは15ドル50個単位1種です。

ja.aliexpress.com

ja.aliexpress.com

メイン基板

LED基板固定用のネジとナットを先に取り付けてください。キーキャップをはめるとドライバーを差し込むことが難しくなります。

promicro

keebioのzigzagを使っています。そのため基板側ははんだづけをしなくても動きます。 短いほうのピンを指すとよいでしょう。

LED基板

ジャンパ

ジャンパがあります。基板上側と中心をブリッジさせて接続してください。

LEDの向き

よく見るとシルクがLED外形の上辺と下辺の横線だけではなく、どちらかから縦線が伸びています。縦線がある(L字になっている)ところを、LEDの△部分と合う向きで置いてはんだ付けをしてください。

奇数行が左上△、偶数行が右下△になっています。

はんだづけ時は、できれば細いはんだを使ってどこか一つのパッドに対して少量だけとても薄く予備はんだしてください。 その後、LEDを置いてフラックスを塗り、パッドを温めてください。少しLEDを抑えて浮かないようにするとよいでしょう(はんだが多すぎるとここで浮きます)。

フラックスを塗ったうえで、各パッドの長辺方向外側にこてを引くようにするといい感じになる気がします。

LED基板との接続

ワイヤをつけていないので、適当なワイヤー三本でつないでください。

私の設計する基板では原則四角のランドをVCCとしています。メイン基板のJ1はVCC、LEDOUT、LEDIN、GNDの順です。LED基板のJ2はVCC、LEDIN、GNDの順です。 VCC同士、LEDOUTとLEDIN、GND同士を接続してください。

おまけ

VCCとGNDをメイン基板接続とは別に用意してあります(J1)。メイン基板とのVCCを切断して、外部電源供給することでより光らせることができます。

プレート固定方法

ネジとナットで締める方法です。

基板と基板を密着させる予定でしたが、一部ぶつかってしまい出来なかったためナットを間に挟むことで隙間を作っています。

以上。

国内キーキャップ調達ルート

「キーキャップ売ってなくない?どこで買えるの?」「海外通販」では、しり込みする人が多いように感じたので説明しようとしたら一記事分くらいになりそうだったので記事にします。

本記事は、メカニカルキーボード用キーキャップの国内調達経路に関してまとめる記事です。

長い長い前説明

「俺が欲しかったのはこれじゃないんだ...」を防ぐために長い長いキーキャップに関する前説明を書きます。分かってる人は読み飛ばしてください。

価格帯

下は2500円、上は3万円くらいです。

下はamazonで売ってるような「その価格でどうやって利益だしてるの?」キーキャップ、上はGMKです。

GMKなど高級キーキャップはMassdropなどで「これ買う人がn人以上集まったら作って売るよ」という形式で販売されることが多いため、基本的にその時に買わないと二度と手に入りません。

深淵をみてみたい人はMassdropを覗いてみてください。ほとんどメカニカルキーボード専門サイトになっています。

www.massdrop.com

他に、zFrontierなどでも買えます。

キーキャップの分類

キーキャップは様々な分類方法があります。 今回はとりあえずここらへん押さえておけばなんとかなるでしょ、な4項目を紹介します。

  • プロファイル(形状)
  • 印字方法
  • 素材
  • 対応物理配列

プロファイル

キーボードの打ちやすさを求めて、「どんなキーキャップ形状にしたら打ちやすいか」が研究されています。 指の曲げ伸ばしの際に先端が円弧を描くことからキーボードの表面がすり鉢状なことが望ましいとされています。 スイッチを3次元的に円弧上に配列する方法*1は高コストなので、行ごとに形状を変えてキーキャップの表面をつかって緩やかな円弧を描く方法が主流です。

代表的なものとしては以下があります。

  • Cherry
  • OEM
  • DCS
  • SA
  • MDA
  • (Taihao)

どれもキーキャップの高さや曲線のつけ方が異なります。異なるプロファイルを混合させると、でこぼこして手触りが悪くなります。

以下の二つは行の区別がありません。 そのためDvorakなど主流であるQWERTYと異なる論理配列を使用したい場合には入れ替えが自由に聞くため都合がよいです。

高さが低く、また、単純にかわいいのでお勧めです。

  • DSA
  • XDA

また、SAのR3(第三行)がDSAやXDA同様にフラットなのでSA R3だけで全行を作成したキーキャップセットも販売されています。

比較画像を作成している人がいます。"keycap profile guide"などで画像検索するとでてきます。

例えば以下です。

www.reddit.com

印字方法

概ね4種類あります。

このうち、最も高価なのが2色成型です。金型が複数いること、複数色のプラスチックを使うことなど高くなる要因が複数あります。文字色をプラスチックで出しているので、通常の利用で消えることはありません。

次が昇華転写です。プラスチックにインクを染み込ませる含侵印刷という分類の手法です。こちらも指の摩擦程度では消えません。染み込む範囲は表面の1mm未満のみなので、やすりなどで削るとすぐに消えてしまうとは思います。転写時に高温状態で圧力をかけるため、融点が低いABSに対しては行うことが難しく、通常PBTを使います。白インクがないので、下地色に大きく影響をうけます。

レーザー刻印はレーザーでプラスチックの色を変える方法です。プラスチックの素材と刻印の色に制限があります。消えにくいとは思いますが、「すぐ消えた!」という声をSNSamazonレビュー欄で見かけます。

シルクスクリーンは、文字の形に切ったスクリーンをキーキャップにあてて、インクをこすりつけて定着させるほうほうです。インクがのっているだけなので、強くひっかくなどしてしまうとはがれてしまいます。

素材

大抵以下のいずれかです。

  • ABS
  • PBT

ABSは表面がつるつるしています。PBTはざらざらしています。

ABSは色の選択肢が非常に多いです。欠点としては指紋が目立ったり、皮脂でてかてかするようになったりするそうです。

PBTは高いです。

昇華転写の場合100%PBTです。これは、昇華転写にABSが耐えられないからです。

食洗器に耐えられるのがPBT, 耐えられないのがABSと覚えてください。

対応物理配列

すごく大雑把にいうとANSI104とそれ以外でした。

キーボードの世界では米の国が幅を利かせているので、米の国の標準が標準です。

オプションとして、ISOやHHKB(英語)の対応があります。日本語配列はISOベースなのでISOが比較的近いのですが、スペースキーが長すぎて大抵あいません。

新しい物理配列

現在はErgodoxやPlanckなど、ANSI104だけでは表現できない新しい物理配列がでてきているため、専用のセットがあります。

特徴としては、CtrlやShiftなどのMODキー含めほとんどすべてが1u(最小単位)サイズです。一部親指キーのために2uや1.5u, 1.25uのキーが用意されていることがあります。

ErgodoxやPlanckなどはレイヤーを使った多層キーマップを前提としているので、レイヤー切り替えキーをしてRAISE、LOWER、ADJUSTなどのキーが用意されていることがあります。

OrtholinearやErgoという名前で販売されていることがあります。そもそもキー数が少ないのでANSI104より安いです。「適当に安いキーキャップでいいや、あ、これ安い」と買うと全部1uが届いて泣いてしまうかもしれません。

国内購入先

やっと本題です。

TALP keyboard

最古参です。また、現在一番選択肢が多いです。OrtholinearやErgo、ANSI104にとどまらずDSAやXDA、SA R3の単品売りをしています。キースイッチやpromicroなど部品も販売されています。

最近は突板を使った木目が美しいプレートのキーボードキットを準備しているようです。

talpkeyboard.stores.jp

ゆかりキーボードファクトリー

Taihaoのキーキャップセットを取り扱っています。また最下段1uキーキャップを取り扱っています。

TaihaoはOEMによく似ていますが、OEMよりも背が高いためOEMと併用すると表面がでこぼこしてしまうようです。

eucalyn.shop

遊舎工房

現在実店舗のみの取り扱いです。zFrontierなどで取り扱われている高級キーキャップセットの在庫があります。

通販は、実店舗が落ち着いたら追加されるのではないのでしょうか。在庫が目まぐるしい勢いで回っているようです。

yushakobo.jp

amazon

国外

中国で日本amazon出店セミナーなるものが開催されているようで、どんどん出店されています。過去にはamazonで注文しても中国倉庫からの発送*2で、alibabaなどで買うのと大差ないことが多かったのですが現在はamazon倉庫からの発送が多くなっています*3

国内

majestouchの交換用キーキャップセットが多く出ています。

しかし、これらは無視すべきであなたが注目すべきは2色成型カスタムカラーキーキャップセットです。

明記されていませんが、高級キーキャップメーカー*4製とのことです。高級キーキャップセットは1万円からの価格帯のはずなのに6000円程度。安い。

国外

e元素という謎の名前のブランドが注目されているようです。

実物を見たことはないので何とも言えないのですが、種類が豊富で実際安いです。

遊舎工房実店舗開店を機に国内需要が増えて今後入手性が上がるとは思いますが、いつでも手に入る需要量に対してはまだまだ非常に小さく、事業者側としてもまだまだギャンブル要素が強すぎる状態です。

そういう時は自分で作ればいいんですよ*5

とても簡単な方法としては、無刻印キーキャップを調達してきてUVプリントをする方法があります。

もうちょっとこだわりたい人には、昇華転写があります。どうですか、昇華転写興味ないですか。試しに一個だけどうですか。

*1:kinesis advantageなど

*2:XXXが出品・発送をします、となっていてかつ到着予定が2週間後くらい。出品一覧を見に行くと発送元:中華人民共和国となっている

*3:XXXが出品、amazonが発送しますとなっていればOK

*4:Signature Plastic

*5:沼の底からの呼び声

ダイオードのはんだ付け後の確認

この記事は namecard2x4 のサポート記事として執筆するものです。

はじまりはLets's splitなのかもしれません。しらんけど。空間を削減するためにキースイッチなどほかの部品をはんだづけしたあとその上にかぶせるようにpromicroをはんだ付けするケースがあります。このとき、マーフィーの法則に基づいて大体promicroの下にはんだ付け不良があることがのちに発覚します。

残念なことにnamecard2x4も空間の都合でソケットとダイオードの上にpromicroをかぶせてしまっています。しかし、promicroを取り付ける前にテスターを使って確認することでこの悲劇を防ぐことができます。

今回使うのはamazonでprime発送にも関わらず500円前後という驚異的な価格の激安テスターです。テスターを持っていなければ今すぐ購入してください。

注意

天高は雰囲気でテスターを使っています。

名称の確認

  • 利用時に上を向く面を表面とします。
  • 利用時に下を向く、主にはんだ付けで部品を取り付ける面を裏面とします。
  • 一般化するため、デカマイクロも本記事ではpromicroと呼称します。

ダイオードの雑な復習

  • ダイオードは1方向にしか電気を流しません
  • ダイオードには線が書いてあります
  • ダイオードの線が書いてあるほうに近い電極をカソードといいます
  • ダイオードの線が書いてないほうに近い電極をアノードといいます
  • アノードに+、カソードにーをつなぐと電気が流れます
  • カソードにー、アノードに+をつなぐと電気が流れません

テストの方法の確認

テスターを抵抗値測定モードで起動します。レンジ指定があるのであれば~2000くらいがよいと思います。

ダイオードのアノードに赤プローブ、カソードに黒プローブを当てます。すると、抵抗値が表示されます。これが期待した状態です。

逆につなぐと、有限の抵抗値が表示されません。

これを発展させて、ダイオードのアノード側のパッドから直接つながっているほかのパッドに赤プローブを当てます。カソード側も直接つながっているほかのパッドに黒プローブをつなぎます。

適切にはんだ付けができているのであれば、アノードパッドから繋がっているパッド間とカソードパッドから繋がっているパッド間は導通しているので先ほど測定したのと概ね同様の抵抗値が確認できます。逆に、確認できない場合ははんだ付け不良です。

厳密には、これで確認できるのは電気的接触が確保できているというだけなので、目視でも確認を実施してください。

namecard2x4でのテスト

namecard2x4 rev2の場合、RAWの列の一番下、13番ピンが偶数ダイオード、14番ピンが奇数ダイオードのアノードにつながっています。裏面で直接ランドからパッドにパターンが伸びていますので、目視で追いやすいかと思います。

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テスターの導通確認モードで、赤同士・黄色同士を確認するとブザーが聞こえるはずです。

一方、カソードはスイッチソケットの左側パッドにつながっています。アノードと同様に、テスター導通確認モードでつないでみてください。

以上より、13番ピンはダイオード経由で偶数番号のスイッチの左側パッドと、14番ピンはダイオード経由で奇数番号のスイッチの左側パッドとつながっていることが分かります。

ダイオードテストモード/抵抗確認モードに設定をして、promicroのピンにテスターの赤プローブを、スイッチの左側パッドに黒プローブをあててください。前の項で確認したダイオードの抵抗値と大体同じような抵抗値が表示されるはずです。抵抗値が表示されなければ以下のいずれかの問題があります。

  • ダイオードの向きが間違っている
  • ダイオードのはんだづけ不良
  • ダイオードへのはんだづけを忘れている
  • テスターのプローブをあてる先が間違っている
  • テスターのプローブとテスターの接続場所が間違っている
  • スイッチソケットがはんだ付け不良でパッドに接触できていない

拡張

各スイッチソケットの右側のパッドはpromicroと繋がっています。具体的には、7,8番のスイッチソケットはpromicroTX列の一番下の12番へ、5,6番はその一つ上の11番へ、3,4番は10番へ、1,2番は9番へつながっています。

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導通モードで確認してみましょう。

promicro以外すべての部品を取り付けた状態で、表面を向けてスイッチを差し込みましょう。

裏返して、上から軽く力を加えてスイッチがすべて押された状態にしてください。この状態でダイオードテスト/抵抗値測定モードで13番と12-9番、14番と12-9番のテストをすることでダイオードとスイッチソケットの実装良否が判定できます。

namecard2x4 rev2を例にすることの問題点

実はnamecard2x4 rev2は「ROW2COL」と呼ばれる設定になっています。これは row to col, 行から列へ、という意味の設定です。行方向につながっているピンを出力ピン、列方向につながっているピンを入力ピンとすることで、行方向ピンから列方向ピンに電気を流すようにする設定です。しかしプログラムの実装はCOL2ROWのほうが簡単なので大抵のキーボードはCOL2ROWで作られています。つまりnamecard2x4とたいていのキーボードはダイオードが逆向きです

しかし、ここまでの説明をきちんと読んでいただけたならば、ダイオードの向きが違うことに気づかずにテストをはじめても「あ、なるほどダイオードが逆向きなんだな。逆につなごう」と判断していただけるかと思います。していただけるでしょう。できるはずだと信じています。

namecard2x4を使ってダイオードの(ついでにスイッチソケットも)はんだづけ是非の試験方法を確認しました。

これで、段階を踏みながら組み立てが実施できるかと思います。具体的には、たいていのキーボードでは行単位ではなく列単位で組み立てをするとよいでしょう。1列すべてのダイオードがちゃんとはんだ付けできたら次の列へ、と進めていくことではんだ付け不良による動作不良を防ぐことができます。最終的に、スイッチではんだ付け不良があっても、ダイオードには問題がないことがわかっていますので絞りこめます。

開発者向けメモ

以下の記述を実施することで、利用者へのデバッグ指示が簡潔になるのではないでしょうか。

  • promicroのシルクに行番号と列番号を記載する
  • スイッチマトリクスのグラフを作成する
  • (ダイオードのシルクのアノード側にc、カソード側にrと表記する(COL2ROWの場合))

遊舎工房レンタルボックスNo.10

遊舎工房のレンタルボックスに実はおいてるぜ、という報告記事です。

現在の内容(2019/03/09)

現在は以下の4種類です。

  • namecard2x4 for MX 3500円
  • namecard2x4 for KLP 3500円
  • microUSBケーブルキット 2000円
  • 犬キーキャップ 5500円

犬は1式ですが、MXは15, 残りは各10セットずつ入れてあるのでぼちぼち残ってるんじゃないんでしょうか。

犬キーキャップ

犬キーキャップは、遊舎工房奥の工具棚に引っ掛かっているダルメシアン模様のminidoxについてるキーキャップ...ではなくGherkinに展示していただいているキーキャップです。よく見ると犬が違います。minidoxのほうはAに秋田犬がいますが、GherkinのほうはAにアフガンハウンドがいます。

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namecard2x4

namecard2x4はPCBマウント前提の構成です。なので、5pinスイッチが推奨です。KLPはすべて5ピンですが、MXは3ピンもあるのでお気を付けください。ソケットなので位置は決まりますが、やはりぐらつきがあります。

また、付属はさせていないですが、WS2812系LEDが取り付けられます。縦に三つの2.54mmピッチスルーホールが開いていて、四角いパッドの穴から順にVCC DOUT GNDです。テープLEDのVCC DIN GNDとつないでください。

ボトムプレートが片面アルミなので、アルミ面を内側に向けてLEDを取り付けると下品にギラギラ光ります。たまらないです。

microUSBケーブルキット

TRRSだけで誰もやらなさそうなので出しました。はんだづけ不要タイプです。レンタルボックス向けに1種類に絞り込もうと思って考え抜いた結果、一番かわいくてドキドキした「なんかキラキラしてる黒」にしました。写真だとわかりにくいと思うんですが、黒でそんな派手じゃないのになんかキラキラしててすごい可愛いんですよ!!!!

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どうせ必要な資材とかやり方がわかったら自分で調達されるようになると思いますのでそういう価格に設定してあります。

なお、namecard2x4の手元にあるやつはすべてminiUSBで、使っているXD75もminiUSBで、hecomiはpromicroなのにtype-Cしか使えません。microUSB駆動のデバイスが読書用タブレットくらいしかありませんでした。

他の端子も検討中です。色は「これ用意してくれや」って連絡ください。あと長さも。

以前は遊舎工房に比較的近い場所にいましたが訳あって往復2万円くらいの距離になってしまったので知人にお願いして更新してもらっています。

彼も忙しい人間なのであまり覗けないようなので、在庫減ってたら連絡いただけると助かります。

namecard2x4 組み立て注意箇所(全般)

バリエーション増えてきたけれども共通部分が多いので共通の注意箇所をまとめます。

各バリエーションへのリンクは以下。

skyhigh-works.hatenablog.com

skyhigh-works.hatenablog.com

skyhigh-works.hatenablog.com

WIP

microUSBケーブルを作る

サポート記事です。

skyhigh-works.booth.pm

必要なもの

消耗品

  • 適当なケーブル
  • 適当なパラコード
  • 適当なTypeAコネクタ
  • 適当なmicroBコネクタ
  • 適当な熱収縮チューブ

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道具

  • マスキングテープ
  • ニッパ
  • カッター
  • はさみ(たちばさみが望ましい)
  • ラジオペンチ
  • ヒートガン、はんだごてなど高温で加熱できる道具(なければ火であぶる)
  • はんだごて(はんだづけが必要なコネクタのみ)

オプション

  • PET sleeve

始める前の注意

ケーブルを作るときは、可能な限りカメラを使って記録を残してください。 何故ならば、基本的に「被せる工程」の繰り返しなので、前工程の処理を確認するためには破壊的な分解が必要だからです。 特に、ケーブルの芯線とコネクタの接続順はとても重要になります。

ケーブルに限らず、録画なり要所要所の写真撮影をすると便利です。

記録の重要さを示すため、本記事では写真による説明を行いません(嘘です後で追加します)。

やりかた

ケーブルを切る

必要な長さに切ってください

パラコードを切る

ケーブルより幾分長めに切ってください。2割くらい切っておくと長さが足りない、ということはないと思います。

パラコードから芯線を引き抜く

パラコードは中に芯線が何本かはいっています。抜いてください。

抜いた芯線は使わないので捨てて構いません。

パラコードにケーブルを通す

1番時間がかかる工程です。

蠕動運動的にケーブルを入れていきます。

弛ませてなじませる、を繰り返すと徐々に入っていくと思います。

注意点としては、ケーブルの被膜が引っ張られて途中でケーブルの芯線がむき出しになり、パラコードに刺さることです。 引っ掛かるな、と思ったら十中八九芯線が刺さるようになっていますので、あきらめてケーブルをパラコードから全部抜いてください。そして、芯線にマスキングテープを巻き付け、引っ掛かりが少なくなるようにしてください。

完全にケーブルの両端が覆われるまで通すことができたら完了です。

両端を処理する

パラコードのたるみをとった上で、パラコードのケーブルより長い部分を切り捨てます。1cm程度ケーブルが見えるように切り捨ててください。

切り捨てたあとは、今後の作業でずれないようにマスキングテープで仮止めしてください。

TypeAコネクタを取り付ける

今回ははんだづけしないタイプのコネクタを使います。

被覆を剥く

取り付け側の外側の黒い被覆を12mm程度剥いてください。

不要物の切除

被覆を向いたら内側の金属シールドをめくって被膜と同様に切除してください。

中心に被覆付き銅線と別にワイヤーがはいっているので、被膜同様に切除してください。

中心の4本の銅線の被膜は剥きません。

差し込み

typeAのコネクタはよく見るとRWGBと線色の指定があります。指定通り、赤白緑黒の順で差し込みます。差し込む際長さが揃ってないと奥まで入らないので、赤白緑黒の順で線をそろえて、長さが揃うように先端を切断してください。10mm残れば問題ありません。

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差し込む時、スリットから被覆の色が見えるまで押し込みます。押し込めないようであれば一度引き抜いて外側の被膜を追加で剥くなどしてください。

スリットから見える程度まで差し込みましたら、ロックを掛ける前にハウジングの位置確認をします。

ハウジングの先端とコネクタの先端位置を揃えて、根元の位置を比べます。ハウジングの根元のケーブルを囲うような部分が外側の被覆がある部分を保持できていればそのまま続行します。被覆を向いた部分と被っているようであれば、芯線を長く残し過ぎています。一度引き抜いてぎりぎりまで切除してください。具体的に外側被覆を保持できていないと何が問題かというと、ケーブルをねじったときにコネクタを持ってねじると芯線をねじるように力がかかり、最終的に芯線がコネクタから抜けてケーブルが死にます。適切に かしめてあれば コネクタを持っても外側被膜ごと動くので死ににくくなります。

コネクタのロック

長さが適切であればロックします。ロックは、手で押さえてもいいですがたぶん無理です。ラジオペンチなどでは斜めに力がかかるのでプラパーツが割れます。あて布をして上から軽めに殴りつけるのがよいでしょう。この作業で芯線に刃を立てて電気的接触が確保されます。

ハウジングをはめる前に、パラケーブルの終端処理と熱収縮チューブの準備をします。パラケーブルごとかしめる場合は外側被覆の端に合わせてマスキングテープで固定してください。そのうえでどれくらい熱収縮チューブをかぶせるか決めて適当な長さに切断してケーブルに通してください。

ハウジングの取り付け

ハウジングを90度近くまで開いてください。開く側が上です。

USBコネクタを差し込んでください。このときロックが甘いと引っかかります。何とか押さえつけて押し込んでください。適切にロックがされている場合はするっと入ります。

コネクタとハウジングの先端が揃ったらハウジングを締めます

ハウジングを締めたら、根元をラジオペンチかなにかで締めます。本当は専用の圧着工具があるはずですが、わかりませんでした。ラジオペンチでもとりあえず締めておけばオッケーです。このとき、でっばりがあると熱収縮をかけたあとにとても目立ちます。

ハウジングのかしめ部分が熱収縮チューブをかけたときにでっぱりなど目立ちやすいので、マスキングテープを巻き付けて処理をします。適当にぐるぐる巻いてやってください。

USB typeA 〆

熱収縮チューブに熱を加えたいところですが、何かあるといけないのでいったん〆。最後にまとめてやります。

microBコネクタをつける

microBコネクタを付けます。手順はtypeAと概ね同様です。被覆を剥く長さが8mm程度と若干短くなる程度です。

microBコネクタにもよーくみるとRWGBと書かれています。間違えるとよくて充電専用、悪くてUSB端子クラッシャーになります。

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4穴すべてに入るケーブルを選んでいますが、切断時に断面がつぶれていると特に白と緑が入りにくいと思います。断面を修正するか、銅線の被覆を少し剥いて入れやすくしてください。

また、microBコネクタはtypeAと違ってロックを掛けた時点でジャックに刺さります。typeAが実装済みなので、テストが可能です。

熱収縮チューブを収縮させる

熱収縮チューブの位置・向きを決めてからヒートガンなどで熱を加えて収縮させます。

熱収縮チューブには寸法や型番・メーカー名の刻印がはいっていることが多いです。目立って嫌だなぁと思って場合、90度回して短辺に被るようにするといい感じになると思います。副作用で収縮前でもずれにくくなる気もします。

はんだごてを使って収縮させる場合、小手先でなく根元を使ってください。具体的にはフリー素材でよく握られている絶対やけどするけど持ちやすそうな部分です。万が一こて先を使ってしまった場合、そのこて先は使えなくなることでしょう。

工程は以上です。おつかれさまでした。

一番大変な部分はやはりパラコードにケーブルを通すところではないでしょうか。いい感じの薄さの筒があればウィンナーみたいにいい感じに通せるのでしょうか?

今回ははんだづけをしなくていい圧着型のコネクタを使いました。思いのほかめんどくさいです。はんだ付けをしたほうがたぶん簡単で強度もあります。辛いですね。でもはんだづけの場合は短絡と戦うことになるので短絡をしないこっちのほうが気楽でしょうか。

どんなにケーブルが絡みあっていても、一目で判別できるような警戒色のケーブルを作っていきましょう!