基板のシルク
シルク
「(基板の)シルク」とはシルクスクリーン印刷で基板上に印刷された何らかの図形のことを指します。
主に、部品番号の表示や、部品の取り付け向きを指示するために印刷されます。
他にも基板名などの情報を盛り込んだりします。
キーボードにおけるシルク
主にダイオードとpromicroの取り付け向きくらいでしか意識しないのではないでしょうか。
ダイオードの向き表記は様々なものがありますが基本的には部品のカソード(-)側に記されている線を示す表記になっています。具体的には「本」や「コ」です。以下のURLの画像など参考にしてください。
キーボードではSOC123という規格サイズのダイオードがよく使われます。KiCADのこのサイズのフットプリントでは「本」ではなく「コ」のみが使われているため、初期には「向きがわからない」という人が多数出ました。
部品番号
最近では、どんな図案で依頼しても大体綺麗に印刷してくれることからデザイン性を重視した基板が作られています。付加価値的にもよい話なのですが、一つ問題があります。どういう理由かはわかりませんが、部品番号を省略しがちなことです。
部品番号を省略することで発生する問題は二つです。部品表と実装箇所の関連付けが写真を使わないとできないということと、部品実装時に回路図との突合せができないことです。promicroを使ったキーボードであれば、実装する部品の種類が非常に少なく一目でどこに実装すべきかがわかります。一方で、例えば複数の容量の抵抗やコンデンサが混在した場合は、実装間違いの原因となります。
はんだづけ不良や部品の不良で動作不良が見られるとき、部品番号が省略されていると回路を追えません。例えば、スイッチのパッドを剥がしてしまったとしましょう。同じ行と同じ列のキーからそれぞれ行の共通部分と列の共通部分を引っ張り出して繋ぐのですが、必ずしも見た目の行列と回路上の行列一致するとは限りません。また、LED(WS2812/SK6812)の接続確認でも困るでしょう。
すべて家庭PCBAするならともかく、他者に部品を実装させるなら部品番号は必ず表記するようにしましょう。